
朝、図書室に出勤し、ピカピカの新しい本が目に入った途端、
気が滅入ってしまった。
学校図書館では、せっかくの粋のいい新鮮な本も子ども達の手に取られなければ、
存在価値がないのだ。
どうしようかな〜、と悩んでいたところへ、
授業が早く終わった3年生がみんなで遊びに来てくれた。
顔見知りの男の子を捕まえて
「〇〇くん、新しい本が入ったんだけど、ちょっと立ち読みしていかない?」(立ち読みは冗談だけど)
と、声をかけた。
すると、「あっ、ホントだ」「鬼太郎の本もある!」「僕はファーブル!」
と言いながら、わらわらと子ども達が寄ってきた。
みんな本はすでに「本の森たんけん(読書マラソン)」の本を借りているので、借りないで、図書室で熱心に読んでいる。
そこで、急遽、
「新しい本お試し期間中につき、現在本を借りているで人も
新しい本をもう1冊借りられます!」と宣言した。
最初からこううすれば良かったのだろうが、新しい本の冊数に限りがあったため、躊躇っていたのだ。
こうして新しい本は目出度く日の目を、ではなく子ども達の目に
止まったのだった。
しかし、ファーブル昆虫記を借りていく子がけっこういるのには
驚いた。
図書室には古くて難しいファーブルしかなかったので、
今回新しくひさかたチャイルドの絵本を買ったのだ。
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本を借りていく子にカウンターから
「読書マラソン以外の本もかりてみてね」と言うと、
「読書マラソンの本を借りろ、って言うんじゃなくて、
違う本にしろ、って言う先生は珍しい」と言われた。
これは誉め言葉かな?うん、きっと誉め言葉に違いない。