「読書の秋 怪談の秋」。
しかし、先日子どもに
「先生、読書の秋、はわかるけどさあ、怪談は夏でしょ」
と言われた。
「そんなことないよ。怪談は秋!でもいいんだよ、別に」
と苦し紛れに答えた。
さて、読書週間のメニューのひとつに“読み聞かせ”があって、
保護者ボランティアと先生に週に一度ずつ、朝読書の時間
読み聞かせをしてもらっている。
保護者ボランティアは普段から隔週で入ってもらっているメンバーなのだが、
今回は「怪談」のテーマに合わせて、小泉八雲の作品を中心に
一人一冊担当を決め、各学年を回ってもらうことにした。
その中の一つが「雪女」。
雪女 (日本の童話名作選シリーズ)
平井 呈一

4、5、6年生に読んでもらうのだが、1回目の6年生の時、
ボランティアさんが風邪でお休みとなり、急遽私が代読することになった。
前任校で「おばけ集会」をした時に、こういう八雲の絵本があることを知って購入したのだが、自分で読み聞かせをしたことはなかった。
伊勢英子さんの絵が素敵で、お気に入りの一冊だったのだが、
読んでみると、これがけっこう読みにくい。
訳本だからなのか、言い回しが難しいし、字が絵に紛れてよく見えない!!
おまけに6年教室は怪談ならぬ、階段教室なので、めちゃくちゃ緊張するのだ。
読み終わると、どっと疲れた。
ああ、こんな選書をして、ボランティアのお母さんに悪かったなあ、
と反省しきり。
しかし、その後6年の担任の先生から、
「いやあ、ヘレナ先生の雪女、ものすご〜く怖くて、よかったですよ」
とお褒めの言葉をいただいた。
各クラスを回っていた校長先生も、
「本当!ムード満点で、とっても雰囲気でていたわよ」
と言ってくださった。
そういうわけで、ヘレナ先生の雪女は怖いと評判になったのだが、
その理由は雪女に似て、色白美人!だからではなく、
普段溜め込んでいる“怒り”を一気に噴出させる読みにあったのだった。
読みにくくてもやっぱり八雲の絵本は、迫力があって面白い。
他に、こんなのもあります。
耳なし芳一
小泉 八雲

やっぱり、絵が綺麗で、でもすごく怖い!!!です。