2006年02月21日

涙雪ー泣ける本

昨日の牡丹雪、積もらないだろうと甘くみたのがいけなかった。
すっかり積もってしまった。
しかし、春の雪らしく、水分をたっぷり含んでいるのですぐ溶けるだろう。
(また甘いだろうか)

ゆき夕景.jpg

べしょべしょしていて、泣きべそをかいているみたいなので、
「涙雪」と勝手に名前をつけた。

そういえば、最近泣ける本や映画が流行っているらしい。
泣くとすっきりして、ストレス解消にもなるというのだが、
泣くために作品をみるというのは不思議な感覚だ。
私自身は血も涙もないと言われるくらい乾いているので、
涙を誘うような映画や本は逆にしらけてしまう気がする。

子どもはどうだろうか?
悲しい本より楽しい本を選ぶ傾向があるような気がする。
でも、本の表紙にちょっと悲しげな主人公が書いてあったりすると、
「ねえ、この本悲しい?」「この犬さ、死ぬの?」と聞いてくる。

以前「心にじーんと沁みるような本を何冊か紹介してやってください」
と担任の先生からリクエストされた。4年生だったろうか?
その時最初に思い浮かんだのが「ないたあかおに」だった。でも、正直言うと、私はあまりこの話が好きではない。
自分を犠牲にして成り立つ友情って何?と思ってしまうのだ。
「心にじーんと・・」というのがあまり思い浮かばなかったので、
「心にグサっとくる名言が出てくる本」というテーマに変えてしまった。

でも今なら、ちょっと紹介できるかも、と思って選んでみたのがコレ。

なける本.jpg

「ごんぎつね」(新美南吉)
このラストにはついウッとくる方も多いのではないだろうか?
ごんの無垢な心と、ラストの不条理。誰も悪くはないのに起こった悲劇。
偕成社の黒い健さんの絵のものが、しっとりしていていい。
でもこの本読み聞かせに使うのはけっこう難しい。
低学年だとまだ理解できない気がするのだが・・・。

「七日間のスノウ」(村山早紀 作 森友典子 絵)
子どものリクエストで買った本。
「この猫死ぬの?」と聞かれても「そう、死ぬの」とすぐ答えてはいけないんだろうな。
文字が大きく低学年でも読める。
ウチの娘が1年生の時にはまってしまった。
読んだ直後目の周りがこころなしか赤かった。

「おじいちゃんの口笛」(ウルフ・スタルク作 アンナ・ヘグルンド絵)
これはブログでも以前紹介したことがある
にわかじたてのおじいちゃんと孫。
でもその絆は本物で、こんな風な関わりを築けたらどんなに幸せだろう、と思う。
4年生から6年生まで、1時間かけて読み聞かせを行ったが、
どの学年も最後まで静かに聞き入ってくれた。
悲しいラストだけれど、泣いてはいけない気がする。
爽やかな秋の一日のように清清しい物語だ。

「北風のわすれたハンカチ」(安房直子 作)旺文社
この本を図書室で見つけた時、感動した。
子どもの頃買ってもらい、何度も読み返した本だったからだ。
これを題材に図工の授業で、しかけ絵本を作ったこともあった。
「北風のわすれたハンカチ」「小さいやさしい右手」「赤いばらの橋」
と3編入っていて、どれもいいお話だが、
ことさら印象深かったのが「小さいやさしい右手」だった。
物語の最後で主人公のまものは初めて「涙」というものを知る。
「切りおとされた小さな右手のかわりに、まものは、二十年かかって、
なみだというものを知ったのです」(本文引用)
まものは泣いて泣いて、最後には自分の涙に溶けて、
透き通るような白い若者になったのだった。

この本、どうやら絶版になってしまったらしく、
ネットで調べてもみつからない。
もしかしたら安房直子さんの全集に収められているのだろうか?
図書室にある本はかなり傷んでいて、まだ読めるには読めるのだが・・・。

こうやって見ていくと、泣ける本もけっこういいなあ。
そうそう、ドライなヘレナさんだが、最近涙腺が弱くなったと思うことはある。
子どもががんばっている姿、を見るとみるみる視界がぼやけてくる。
もう年でしょうかねえ。








posted by Helenaヘレナ at 10:10| Comment(4) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
涙雪、素敵なネーミングですね。写真も幻想的です。
泣ける本など読んだときに「こうなる」みたいなコピーがついていると逆に読みたくなくなったりします。
「おじいちゃんの口笛」は読んだことがないです。今度チェックしてみたいと思いました。
安房直子さんの本は大好きなのですが、コレクションはまだ手がでません……。ご紹介の三篇は『安房直子コレクション1 なくしてしまった魔法の時間』に入っています。ちょうど手元に借りてきたコレクションの一冊があったので見てみました。
Posted by kmy at 2006年02月22日 09:55
kmyさま、ありがとうございます!!
あの三篇がみつかって嬉しいです!
早速図書館に行ってみます。
これを機会に安房さんの本の世界に分け入ってみたいと思います。
Posted by Helenaヘレナ at 2006年02月22日 11:02
 私も安房直子さんが好きなので「安房直子コレクション」を私物で持っています。その中に、確かに入っています。でも、いま、復刊.comを見てみたら、復刊されるようですよ〜。3月上旬から買えるような…。もし、よかったらチェックしてみてくださいね。
Posted by aya@ara at 2006年02月22日 15:39
ayaさま、ありがとうございます!
早速チェックしてみました。
あの本に愛着がある人が他にもたくさんいるのだなあ、と思うと嬉しかったです。
私、こういうサイトがあるのを知らなかったのです。教えていただいてありがとう!!
Posted by Helenaヘレナ at 2006年02月23日 08:45
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