2006年05月26日

おかあさんを代表して

3年生の読書の時間、この本を読み聞かせた。

おかあさんげんきですか.jpg 「おかあさん、げんきですか。」(ポプラ社)

nora-takaさんのブログで紹介されたこの本を見て、
「面白そう!」と急いで購入したのだが、
残念ながら、母の日には間に合わなかった。
それでも読み聞かせたい、と思ったのは、
ある意図があったから・・・。

主人公の“ぼく”は、母の日にあげる感謝の手紙に
「おもいきって、いいたいことをかきます」(本文引用)と書く。
いいたいこと1、「わかった?」と最後に言うのをやめてください。
いいたいこと2、ぼくの部屋を勝手に掃除しないでください。

「いいたいこと2」がなんともおかしい。
母であれば、そして子どもであれば、
きっと一度は経験したであろうことだからだ。
おかあさんに掃除と称して、勝手に捨てられてしまった思い出の品々を、
“ぼく”は切なく思い返す。
例えば、あの石ころはいじめっこのカオルちゃんからもらったものだった、
とか、あのおんぼろスニーカーは運動会ではじめて友だちに勝った時のものだった、とか。
そして、何より、おかあさんとの思い出がつまったあのドングリ・・・。

なんとも、心にグサグサつきささる話である。
春休みのこと、子どもの机があまりに汚くて私はすっかり切れてしまった。
「こんなんじゃ、3年生になれないでしょ。みんな捨てな!!!」
ゴミ袋をひっつかみ、手当たり次第に捨てていった。
あの時の、半べそかいた娘の顔。
そして、その時、担任の先生が投稿してくださった
娘の詩が載っている新聞記事を一緒に捨ててしまったのだ。
娘は「こわくて、やめて、って言えなかった」。
「・・・・」

読み終わった後、
「先生も、ことわりなく勝手に子どものものを捨ててし
まったことがあります」と正直に告白した。そして、
「お母さんは忙しくて、そんな失敗しちゃうこともあるけれど、
許してあげてね。お母さんを代表して謝ります。ごめんなさい」
と頭をさげた。

そう、この本を読み聞かせたかったのは、こういう意図があったのだ。

でも、“ぼく”が許してくれたように、子ども達もきっと
許してくれるだろう。

そう思いちらっと、娘を見ると、自分のことを言われたのが恥ずかしかったのか、顔を赤くして、でも・・・笑ってくれた。

posted by Helenaヘレナ at 12:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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