2006年10月25日

12歳

『12歳』をテーマにしたブックトークを6年生にすることになり、
本を集めている。

集めた本を眺めてみると、
12歳というのは、どうやら特別な年齢らしい。

「時計坂の家」(リブリオ出版)のフー子は、12歳の夏休み祖父が住んでいる町で、不思議な経験をする。

「空のてっぺん銀色の風」(小峰書店)では、12歳の子ばかりが、まるで選ばれたみたいに
森に消えていく。

「鏡ゴーストストーリーズ」(偕成社)は、もともと対象年齢12歳ということで編まれたアンソロジーだ。
その中の「鏡」(角野栄子作)では、鏡の中に閉じ込められる子どもはやはりなぜか12歳。

12歳というのは、大人と子どもの間で揺れ動く微妙な年齢ということになるらしい。
そういえば、6年生になると急に大人びてきて、背中のランドセルが似合わなくなる。

ノーラ 「ノーラ、12歳の秋」(小峰書店)は、その題名に誘われて読んだ。
タイトルに「12歳」と謳ってあるんだから、検索する上でこれほど助かることはない。といっても原題は「告白か罰か」。
スウェーデンの物語だ。
スウェーデンでは、現代の子ども達が等身大に描かれているということで、子ども達の間でも人気が高いらしい。
読んでみて、日本とはずいぶん違うな、と思った。
とは言え、そう思うのは私だけなのかもしれない。
私が接している子達が違うというだけで、都会の方ではこれを等身大と思うのかもしれない。

まず、登場する母親や家庭環境が違う。
離婚してボーイフレンドを次々変え、生活の中心が子どもより恋人に
なっている母親。子どももそういう状態にいやいやながら慣れ、また
母親の悩みを理解しようと努めてもいる。
また、6年生の子ども達が描かれているのだが、彼らは派手で大人びている。
化粧しカップルで夜出かけ、パーティではお酒を飲み、異性とキスしたりもする。
これが等身大か・・・・、と思うとちょっとため息が出る。
そして友だちとのいざこざも、それに向き合う姿も日本よりずっと
強烈でストレート。

だから、読んでいると身に詰まされる。
でも、最近にわかに報道されることが増えたいじめ問題を見ると、
もしかしたら、日本もここまできているのかもしれない、とも思う。
そうだとしたら、子ども達の日々の暮らしは地獄だ。
正直ブックトークでこの本を紹介することに躊躇っている。
いい本であることは確かなのだが・・・。

その他湯本香樹実さんの「夏の庭」と「春のオルガン」をみつけた。

ブックトークの核となる一冊がなかなかみつからない。
「12歳」−何かないでしょうか?





posted by Helenaヘレナ at 14:14| Comment(6) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 12歳が主人公のお話はいっぱいありますよね。
 12歳とうたっている本では後藤竜二さんの『12歳たちの伝説』が好きです。こどもたちもなかなか気に入ってくれているようで、大ブームにはなりませんがちょぼちょぼと借りられているようです。『愛と悲しみの12歳』は敬老の日特集で取り上げた本です。
 12歳とうたって無くても主人公が12歳のお話しはたくさんありそうですね。いくつか思い当たるのですが、本が手元にないので、確かに12歳だったとは言い切れないものばかり…。
 ただ、私のお気に入り『バッテリー』は物語の最初は確かに12歳ですよね。中学に入る前の春休みあたりから始まるから、寧ろ13歳に近いのかもしれませんが、この話は大好き。外遊びが大好きで、あまり読書に縁がなかった子でも、野球をやってる子は結構夢中になって読みます。今年の高校野球の優勝校、早実のキャッチャーが斉藤投手の球を絶対後ろに逸らさない、と言う話を聞いた時、思わず『バッテリー』のお話しを思い出してしまいました。ブックトークに使うかどうかは別としてもおすすめの本ですよ。
Posted by 紫陽花 at 2006年10月25日 22:41
私も12歳たちの伝説をお勧めします。
あと、ハッピーノートも6年女子に勧めています。
Posted by nora-taka at 2006年10月26日 09:31
紫陽花さま、
ありがとうございます!
「12歳たちの伝説」は知りませんでした。
早速図書館で借りて読みたいと思います。
「バッテリー」は、昨年男の子を中心にブームに
なりました。そうですね、あれも12歳。
もっと年が上という印象がありましたが。
参考になりました。
ブログをやっていてよかった!!
Posted by Helenaヘレナ at 2006年10月26日 09:31
nora-takaさま、
「ハッピーノート」早速検索しました。
今回のテーマにぴったり合っている感じが
します。
ありがとうございました!!
Posted by Helenaヘレナ at 2006年10月26日 09:36
12歳という企画、なんだかそのタイトルに惹かれます。『空のてっぺんの銀の風』というお話、面白そうですね。『ハッピーノート』も読もう読もうと思っているのに忘れていました。今度借りてこようと思っています。

わたしが12歳ということで浮かぶのはカニグズバーグの作品です。
『ぼくと(ジョージ)』『ロールパンチームの作戦』は12歳の男の子の話。表紙見返しにどちらも「十二歳」とかかれていますので確実です。『ぼくと(ジョージ)』のほうは離婚した家庭の子ですが、『ロールパン(今出ているものはベーグルチームとなっています)』は母親がいい味を出している円満な家庭です。有名な『クローディアの秘密』も「クローディアは12歳にひと月たりない」とあるのでほぼ12歳と見ていいのかも。手持ちのカニグズバーグを見るとだいたいこの年齢を主人公にして物語を書いているようです。『スカイラー通り』もそうでした。『Tバック戦争』もそうですね。男の子、女の子を意識しだしたりする年代というのが描かれています。
個人的には『ぼくと(ジョージ)』がお勧めですが、岩波少年文庫は絶版……でも結末の持っていきかたがすごくいいんです。安易な解決ではなくて。11歳〜12歳という主人公がほとんどなので、その中に参考になる本があれば、と思います。(舞台はアメリカですけども)
Posted by kmy at 2006年10月26日 15:24
kmyさま、
ブックトークまでまだ時間があるので「ぼくと(ジョージ)」、図書館で借りて読みたいと思います。ありがとうございます!
重松清さんの「きみの友だち」を読み始めたのですが、これが「ノーラ12歳の秋」に少し感じが似ているんですよね。年齢設定は、12歳でなくて11歳ですが。
12歳の自分を思い返してみても、確かに印象深い年齢ではありますが、なんとなくこういう本ばかり読んでいると身につまされるというか・・・。人との距離のとり方に悩む時期なのでしょうね。でもカニグズバーグの本は少し趣向が違うような気がします。恥ずかしながら過去に一冊しか読んだことがないのでよくわかりませんが・・。またいろいろ教えてください!!
Posted by Helenaヘレナ at 2006年10月27日 09:45
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