2006年12月06日

いつもそばにいてね「谷川俊太郎 歌の本」

「仕事に行くにも、買物するにも、それこそ山に登る時も
どこへ行くにも本を持ってないと、安心できないんだよね」

という友達がいて、その話を聞いた時は、
「へえ、すごいな、」と、ただそう思っていたのだが、
最近、ちょっと彼女の気持ちがわかってきた。

私にも、どこへ行くにもバックの中に入れている本がある。

谷川俊太郎 歌の本」(講談社)

先日、リゾナーレのブックス&カフェで見つけた。
金欠プラス書棚が一杯で、「本は図書館で借りる、もう買わない」
と固く誓ったのだが、どうしても欲しくなってしまった。
結局1時間店内をウロウロした末に、買った。

たとえば、バイオリンが弾けるとか、スケートが上手いとかだったら、
自分には到底できないことなので「すごい!」と素直に感動するのだけど、
「言葉」は私だって普段から使っていもの。
特に「詩」はどこか誤魔化されている気がする、
別段テクニックが必要なわけじゃないし、と思っていたのだ、正直。

でも、違うんだよね。
普段から誰もが使っていて、もう使い古されていると思っていた「言葉」が
武器になる。
どういう武器かというと、孤独を癒してくれる武器、
そして時々泣かせてくれる武器。

「私の胸は小さすぎる」という詩がある。
この詩を読むと、私は決まって泣いてしまう。
わあわあ、泣くわけじゃないけど、鼻のあたりがツーンとなって、
涙が目のウラに溜まってくる。

私の胸にひろがる広い海
それが私の夏の思い出
泳ぎながら笑ったあなた白い歯
今日の私のかなしみのように
私の胸にひろがる広い海

私の胸は小さすぎる
今日の私の愛のように
涙となってあふれるあなたの思い出(本文引用)


身に覚えもないのに、あたかも自分の思い出のように、
そして悲しみのように思えてしまう。

ちなみにこの詩集、谷川さんが書いた歌詞を集めてあり、
この詩にも曲がついているのだ。
どんな曲なのだろう。

以来この本を、どこへ行くにも持ち歩いている。
いつもそばにいてほしいーそんな一冊です。


posted by Helenaヘレナ at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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