2005年08月18日

図書室の書棚から 2.テーマは“夏休み” 「はちうえはぼくにまかせて」「ウエズレーの国」

はちうえはぼくにまかせてpg.JPG ウエズレーの国.JPG

夏休みに入る直前、「あなたがすごしたい夢の夏休み」というテーマで、3・4年生に絵本の読み聞かせをしました。

一冊目は>「はちうえはぼくにまかせて」(ジーン・ジオン さく マーガレット・ブロイ・グレアム え ペンギン社)


お父さんの仕事が忙しいため、どこにも連れて行ってもらえない主人公の男の子「トミー」は、旅行に行くご近所の鉢植えを1日2セントで預かることにしました。
家の中は鉢植えだらけ、ダイニングで食べる朝ごはんは、森でのピクニックのようだし、リビングで見るテレビは、さながらジャングルの奥の映画館。トミーは「こんなおもしろかったこと、いままでに、いちどもなかった」(本文引用)と思うのですが、お父さんの機嫌はよくありません。おまけに鉢植えの植物はどんどんのびていき・・・。
植物のせいで家がバラバラになってしまうという夢を見たトミーは、図書館で植物の育て方を研究し、家中にあふれた鉢植えをせっせと世話します。ご近所にも喜ばれ、鉢植えが家からすっかりなくなる頃、お父さんの仕事もひと段落ついて、旅行へ行けることになりました。

この絵本、私のお気に入り。トミーの家がジャングル化していき、夢の中で、家が植物でぎっしり埋め尽くされるところは、見ていてウットリします。実はジャングルみたいな図書室が夢だったのです。熱帯ジャングルによくいるような色鮮やかな鳥が書棚に止まっていて、机の間を川が流れていて、私はさながら女ターザンで、絡まりあった蔦をかきわけて本をさがす・・。
まあ、それはともかく、この絵本のもうひとつ好きなところは、「トミー」くんが自分で好きなことをみつけて、自分の力で問題を解決していくところ。それも、とっても楽しそう。おまけにアルバイトにもなって一石二鳥です。

二冊目は「ウエズレーの国」(ポール・フライシュマン作 ケビン・ホークス絵 あすなろ書房)


学校でもなんとなく浮いていて、いじめられている少年ウエズレーが、夏休みの自由研究に「自分だけの文明」をつくりだす物語。「文明がさかえるにはいい作物が必要」ということで自分だけの作物を育て、そこから服や遊びや文字まで発明してしまう。

これはもう完全にファンタジーなんだけど、ひとつひとつのディテールが妙に具体的で説得力があり、まったくの夢物語には思えないところがポイントかな。
こんなことできたら本当にスゴイ!と思う。それにウエズレー君の、他に迎合しないところ、我が道を行く、という姿勢もいい。でも・・・、こんなオリジナリティーあふれる、能力のある子なら、もともと安心なんだよね。いじめられても浮いてても。そうじゃないから、心配な子はたくさんいる。

さて、この二冊を読んで、子ども達に、感想シートを書いてもらいました。

@「はちうえはぼくにまかせて」「ウエズレーの国」のどちらの夏休みを過ごしたいですか?
Aあなたが過ごしたい“ゆめの夏休み”を教えてください。

@は、「ウエズレー」でしたね。圧倒的に。無理ありません。絵もインパクトあるし。
Aは、もう感動するくらいすごい夢がでました・・・といいたいけれど、そうでもなかった。
自由に書く、というのは子どもにとって案外難しいんだなあ、と実感しました。

大体こんな感じです。
「昆虫の国にいきたい」「部屋を世界中の本でいっぱいにしたい」「透明人間になるクスリをつくりたい」「夜更かししておばけやしきをしたい」「一日お買物しほうだい」「秘密基地をつくりたい」「世界一周旅行」「一日空を飛んですごしたいなあ」

“夏休み”自体が、子どもにとって永遠に終わらない夢時間なのかもしれません。






posted by Helenaヘレナ at 11:05| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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