2005年09月21日

図書室の書棚から“おじいちゃんレンタルします?!”

19日は敬老の日でした。
貴方には、おじいちゃん、おばあちゃんが何人いますか?
4人?3人?2人?・・1人もいない人もいるかもしれないね。

「おじいちゃんの口笛」(ウルフ・スタルク作 アンナ・ヘグルンド絵 ほるぷ出版)に出てくる、ベッラという少年も、おじいちゃんがいませんでした。

おじいちゃんの口笛jpg.JPG

やっぱり、おじいちゃんは、いないよりいた方がいい。
だって、おじいちゃんは、会うといつもおこづかいをくれるし、
コーヒーだってご馳走してくれるし、
運がよければ、釣りにだって連れて行ってくれる。
ベッラはそんな気前のいいおじいちゃんのいる「ぼく」が、
うらやましくて仕方ありません。
「どうして、おれにはおじいちゃんがいないんだろう?」
となげくベッラに、ぼくは、
「おじいちゃんを手に入れられるところなら、しってる」と言うのです。
おじいちゃんレンラルサービス??

翌日二人が向かった先は、老人ホームでした。
そこで、ベッラは「おれのおじいちゃん」をみつけます。
おじいちゃんにされた、ニルスさん、最初はびっくりしていましたが、
「わたしはこの世にひとりぼっちだなあと考えていたら、おまえがきてくれた」
と感激した様子。
このニルスさん、ひょっとしてぼけてる?
ニルスさんは、突然の孫の出現がよほど嬉しかったのでしょう。
食堂でみんなに孫を披露するのです。
ベッラは帰り際、ニルスさんにおこづかいを要求します。
ニルスさんは、気前良く言われたとおりの額をあげるのですが。

この本を、4年から6年まで読み聞かせてきましたが、
みんなここで、憤慨するんですよね。
ベッラがお小遣い目当てで、ニルスさんに近づいたと思っている。
でも、ベッラはその後もずっと、ニルスさんのもとに通います。

ベッラを喜ばせたいニルスさんは、死んだ奥さんにプレゼントした大事な
スカーフと自分の上等なネクタイで、たこを作ってくれます。
ベッラも、ニルスさんの誕生日を祝うため大奮闘。
アルバイトをして貯めたお金で、絹のネクタイを買って贈ったり、
ニルスさんが子どもの頃、楽しかったという思い出を再現してあげたり。
この祖父と孫を見ていると、
愛するということは、相手のために時間と労力を費やすことなのだ
と感じます。
印象的なのは、ベッラからプレゼントを受け取ったニルスさんが、
「おまえみたいな孫がほんとうにいたらなあ」とつぶやくところ。
ベッラも「おれにも、おじいちゃんみたいなおじいちゃんがほんとうにいたらなあ」と言います。
二人とも、にわか仕立てのニセモノの祖父と孫であることを承知しているのです。
でも、このニセモノはホンモノ以上に強い絆で結ばれている。


さてタイトルの「おじいちゃんの口笛」ですが、
ニルスさんがいつも口笛を吹いているのを
うらやましく思ったベッラが、一生懸命練習するところからきています。
「こんど会うときは、おまえの口笛がききたいな」というニルスさんとの約束を果たすために。そしてベッラがニルスさんに聞かせるために老人ホームへ行ってみると・・・

センチメンタルな感じは全くなく、むしろ爽やかな秋の日のような清清しい結末。
今年も我が小学校では、近くの老人ホームを訪ねることになっています。
ベッラとニルスさんのようにはいかなくても、
何らかの絆が生まれることを願って・・・。
posted by Helenaヘレナ at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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