2008年02月20日

感謝する本

昨日の放課後6年生の女の子から、
「先生、最後には感謝するっていうお話、ありますか?
できれば、みんなが知ってる昔話とかそういうのがいいんですけど」
と尋ねられた。

これは、もしかしたら図書館業務のレファレンスというものだろうか?
もっと詳しく話しを聞きたかったのだが、下校の音楽が鳴ってしまい、「わかった。探しとくね」と答えるのが精一杯だった。
児童会の女の子二人だったので、児童会活動の一環で、
「感謝の気持ちを忘れないようにしましょう」
というような呼びかけをするのかな?と勝手に推測した。

「最後に感謝する」のだから、それまではまったく感謝して
いなかったということだ。
ということは、それまではやりたいほうだいだった、
ということだろうか???

という路線で、アンデルセンやグリム、日本の昔話などを
探し始めたのだが、ぜんぜんみつからない。
「名作・おはなしの事典」(東陽出版)という昭和49年発行の
やたらに古い本があるのだが、それを見てもなかなか出くわさない。

とりあえずピックアップしたのが・・・、

・「あかいくつ」(アンデルセン)

・「ないたあかおに」

・「わすれられないおくりもの」

悩んでいるところへ、偶然6年生の先生が来たので、
何に使うのか尋ねてみると、
「6年生を送る会」の6年生の出し物に使うのだそうだ。
それを基に劇をするのだ、という。

なるほど。だったら「赤いくつ」はちょっと残酷だよな〜。
「わすれられないおくりもの」も最後は死んじゃうし・・・。

結局担任の先生と相談して、この4冊を貸し出すことにした。

葉っぱのフレディ―いのちの旅葉っぱのフレディ―いのちの旅
レオ バスカーリア Leo Buscaglia みらい なな

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わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)
スーザン・バーレイ 小川 仁央

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かたあしだちょうのエルフかたあしだちょうのエルフ
おのき がく

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ないた赤おに (大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)ないた赤おに (大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本)
浜田 広介

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最初思いついた本の中に「しあわせの王子」があったのだが、
よく読むと、つばめも王子も最後まで感謝されずに終わっていた。
私が読んだのは集英社の「こどものための世界名作童話」。
あらためて読むと、こんなに長いお話だったのか・・・と驚く。
子供用に短くしてあるのだろうから、原作は更に長いのだろう、
と思っていたら、訳者の今江祥智さんが、解説で

「昔、かなり長いと思っていたこの作品が、邦文にして僅か
三十枚たらずだったことに驚きながら、改めてワイルドのうまさに
舌をまきました」(本文引用)


と書いておられた。
幼い頃に聞かされただろうこのお話で私が覚えていたのは、
つばめが王子の剣の鞘からルビーを、目玉からサファイアをくりぬいて、貧しい人に贈った場面と、
王子のお手伝いをしていたために、結局南国に行けなかったつばめが、
最後は凍えて死んでしまうところだけだった。
王子は結局、身体を覆っている金箔も分け与えてしまい、
みぐるみはがされた上に、誰にも感謝してもらえなかったのだ。

ちなみに子どもは感謝しない。
悪気があって感謝しないわけではなくて、その余裕がないのだと思う。
自分の子ども時代を振り返っても、大人が自分にしてくれる事を
当然というか無意識にただ受け取っていた。
今になってようやく、あの時父や母やおじさんやおばさんが
ああいう風にしてくれたから、今私は元気で生きていられるのだな、
と思うことがある。
だから、私も今はまったくされなくても、この子達が大きく
なったら、いつの日か感謝されることもあるかもしれない。
期待しないで、待っていよう。

しかし、レファレンスというのは難しいな・・・。

4323036078しあわせの王子
ワイルド いもと ようこ
金の星社 2007-02

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posted by Helenaヘレナ at 12:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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