2008年05月31日

君はもう出発したか?

久しぶりの記事更新。
あまりに長らくやっていなかったので、
どんな風に文章を綴ったらいいのかもよくわからない。
自分のだけでなく、リンクをはらせていただいている方々のブログにも
ずっと行っていなかった・・・。

みなさん、お元気でしょうか?
後でまたお邪魔します。


平成20年読書マラソン、本の森たんけんが始まった。
2年生が8日に先陣を切って出発した翌週には
4年、3年、5年と次々出発していった。
出発の前に説明を兼ねたオリエンテーションをするのだが、
実はそこでつまづいてしまったのだった。


私には一つ計画があった。
オリエンテーション時に、4年〜6年生の高学年には
本の森たんけんのリストに挙げた本のブックトークをしようと思ったのだ。
前任校では、よくブックトークをした。
1学年につき1時間という長い時間だったが、
みんな集中して聞いてくれたし、紹介した本には予約が集まった。

ところが4年生のオリエンで、一通りルールの変更点を説明した後、
「では、リストの本を何冊か紹介したいと思います」と言った途端、
「え〜!!」と2、3人の子から、明らかにブーイングと思われる声が出た。
「自分で本を読んだ方がいい」と言う。
そうか、そういう考え方もあるよな、では短めに、と、とりあえず2冊紹介し、
3冊目をとりあげようとした時、ある男の子の
「もう、いいよ、紹介しなくて」という言葉に、私は思わず切れてしまったのだ。

「いいから、聞けっ!!!」

気がついたら、そう怒鳴っていた。思いっきりドスの利いた声で。
一転、シーンと水を打ったような静けさ・・・・。
「あれ?この先生こんなキャラだっけ?」
という表情がどの子の顔にも現われている。
担任の先生がすかさずその男の子を注意した。
「そうよ!あなたが悪いのよ。そんな失礼なこと言うから怒られたでしょ!」

以来、情けないことに、自信をなくしてしまったのである。

5年生も、担任の先生が出張でいなかったこともあり、
説明の段階から、一部の子供が騒いで全く話を聞かない。
ブックトークは、始める前にあきらめた。

ブックトークを聞いてくれなくても、子ども達は本の森たんけんには
熱心に参加してくれているし、態度も実に素直。
子供のせいではなく、私の力不足なのだろう。
もっと勉強しなくちゃ、と前向きに考えてみたものの、
モチベーションは下がる一方。

そんな中、修学旅行から帰ってきた6年生のオリエンを迎えた。
ブックトークをやるのか、それとも説明だけして後は自主読書をさせるのか、さんざん迷った。
でも、4月の図書室利用開始時にやったオリエンテーションで
6年生が静かに聞いてくれていたことを思い出して、とりあえずやってみることにした。

始まる前に担任の先生から
「私、(ここに)いなくてもいいですか?」と聞かれた。
ちょっとがっかりしたが、
「はい。6年生のことを信頼していますから」と答えた。
まず、名称を「読書マラソン」から「本の森たんけん」に変更した理由を説明した。

読書は汗水たらして、がんばって成し遂げるものではない、と思う。
「マラソン」ではなくて「探検」にしたのは、みなさんが5年間利用しても、
まだ知らない本がこの図書室にはたくさんあって、
そういう未知なる本を発見して、未知なる世界を見つけられたらいいなあ、と思ったからです。


その後、福音館書店のたくさんのふしぎ傑作集から3冊、
「砂漠の花園」「森へ」「ダーウィンのミミズの研究」
を取り上げ、6年生になっても絵本を読んで欲しい、という思いから
「算数の呪い」「あなたがもし奴隷だったら・・・」を紹介した。

気がつくと、職員室で仕事をしているはずの担任の先生がまだいて、
じっと話を聞いてくれている。
おまけにその後ルール説明をしている時、私がさっき紹介した本を
熱心に読んでいた。

6年生は33名全員がじっとこちらを見つめて話を聞いてくれていた。
終わった後担任の先生に、
「ありがとうございます。最後までいてくださって」と言うと、
「話が面白くて、つい聞いてしまいました。」と言ってくださった。

それから、自分も「マラソン」という言葉と、先生から言われた本を読むという主旨には
違和感を感じてきたこと。
子供から「先生、自分の読みたい他の本を読んではいけないんですか?」と聞かれた時、
「自分の好きな本を読みなさい」と答えたこと。
そして最後に、
「ヘレナ先生の選ぶ本は面白いですね」と言ってくださった。

この時、異動の時からずっと自分の頭にかかっていた暗い霧が
みるみる晴れていく気がした。

こうして、ようやく私も出発できたのだった。
でかけましょう!本の森たんけん♪

3年生の本.jpg

4年生の本リスト.jpg

5年生の本.jpg

6年生の本jpg.JPG







posted by Helenaヘレナ at 15:49| Comment(11) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
新しい学校、新しく出会う子どもたち。
自分の場所、自分の生徒たちになるまでの時間は、楽しいばかりではいかないものですよね。
思い通りにならない、前と違う雰囲気、ヘレナさんがこうした環境を「自分のもの」とされるまで苦労されたご様子がうかがえます。
ブックトークというのは難しいのですね。
自分で選びたい子ももちろんいるとは思います。本の趣味は人それぞれだから、紹介された本が面白い場合もあるだろうし、逆の場合もあると思います。
それでも、本との出会いというのはとても貴重なことで、図書館で数ある本の中から、書店の棚の中から、自分が興味を持ち面白くまたそういう本を読みたいと思わせる本と言うのは少ないように感じてしまいます。
ブックトークはそういう本との出会いの時間だと感じます。そのときに興味が沸かなくても、後になってそういえばあんな本があった、と思うことだってあります。
だから、その一時期は面白くなくても、「後でわかる」こともあるって、子どもたちも後で気がつくかもしれませんね。
子どもを育てるというのは気の長いことで、大変かと思いますが、ヘレナさんも自信を持ってブックトーク、続けてくださいね!
わたしはいつも図書室の様子、楽しみにしています♪
Posted by kmy at 2008年06月01日 19:59
終わりの2行で、わたしの心も晴れやかになりました。今年度、あけてびっくり玉手箱状態で2ヶ月、突っ走ってきました。
独走だったかもしれないなぁと、今週末はのんびり仕事を忘れた2日間でした。

ヘレナさんのこどもたちと本に対する愛情は必ず届きます。
からだに気をつけがんばってくださいね。
こうして書いているとお会いしたくなります。

ヘレナさん、時間をぜひ作ってくださいませ。



Posted by みんと at 2008年06月01日 22:35
ここにコメントしようとしたら、間違ってひとつ下の記事にコメントしてしまいました。ごめんなさい。
Posted by karin at 2008年06月02日 11:53
kmyさま、いつも温かな励ましのお言葉ありがとうございます!
他人のようなよそよそしい場所だけど、でも子ども達はどこにいっても変わらない愛らしさとやさしさがある、とは思っているのですが。
自分がずっと正しいと思ってやってきたことが、
実は違うのかもしれない、と考えることはやはりツライですね。お勉強にはなるけれど・・・。
今年度は様子見、ゆっくり人間関係を作って、来年度からは少しずつ自分の色を出していこうかな、と思いますが、でも6年生は来年はいない。
だからまだ不慣れでも、いろいろやってみたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
Posted by Helenaヘレナ at 2008年06月03日 09:50
みんとさま、ありがとうございます!!!
私もぜひお会いしたいです。
みんとさまの近況もお聞きしたいし。
連絡先は変わっていないのかしら・・・。
今度電話してみますね!!!
Posted by Helenaヘレナ at 2008年06月03日 09:53
>いいから聞けっ!
>思いっきりドスの効いた声で

わはは。
ヘレナ様、やっぱりご健在でございます。
来週、懐かしいA社の方々と久しぶりに飲む予定。
ご活躍ぶりをあまさず報告しておきます。
うふふふ。
Posted by iza at 2008年06月05日 12:43
izaさま、A社とは、何社のことでしょうか?
あそこのことか?それとも・・・。
懐かしい方達はまだ私のことを覚えていてくださるのでしょうか?
こんなに大昔の人間のことを話題にしてくださるizaさまにも、感謝!!
どんどん懐かしい方々が増えていくこの頃。
自分から出た身で言うのは何ですが、
ずっと同じ場所で働き続けることができる、というのは、ある意味幸せだなあ、と思います。
Posted by Helenaヘレナ at 2008年06月05日 16:09
恐ろしくて行きたくないと思っていた場所だけに、始めて見た画像はちょっとショック!
ここからだと窓の向こうは見えないのね。
見てもどうってことない景色なのでしょうけれど。窓があるのに、高いものでふさがって見えないなんて・・・
いっそ、自分の居場所をど真ん中にしてみては?無理なのかな???
Posted by ミーシャ at 2008年06月05日 16:55
お疲れ様です(^^)
先生方もお忙しいのでしょうが 図書館へ子供を預けて出て行かれるのは こちらとしても考えさせられますね(ーー;)

一方 子供達と一緒に図書の時間を癒しのひとときとして楽しみにしてくださる先生もありました。
なんだか懐かしいです(^^ゞ
Posted by ネコちゃん at 2008年06月06日 01:56
ミーシャさま、北側は林なのですが、窓がなくて見えない。だから以前は毎日見ていた八ヶ岳も、見えるのは仕事が終わって家路に着く時だけ。
南側は桜の木と道路とプールが見えます。
「ようこそ本の森へ」という4月の記事を見てください。
まあ、ここはダウンタウン、下町という感じですかね。東京の下町とはずいぶん違いますが・・・
Posted by Helenaヘレナ at 2008年06月06日 09:20
ネコちゃんさま、まあ、いろんな先生がいて、
自分の授業以外興味のない先生も多いです。
お忙しいから事務の時間がほしいのでしょう。
こちらとしては、いてもいなくてもいいのですが、担任の先生がいなくなった途端、騒ぎ出す子どもがいるので困ります。
ネコちゃんさまも授業がんばってください。
Posted by Helenaヘレナ at 2008年06月06日 09:26
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/98693562

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。