2008年02月13日

春を待つ本

この本の挿絵を最初に見たのは、片山健さんの原画展だった。

気に入って、すぐに図書室に置きたいと思ったが、
まだ本になっていなかった。
福音館書店の雑誌「こどものとも」に掲載されたものだったのだ。
今年の春、展示会で「こどものとも傑作集」として出版されたのを
知り、大喜びで購入した。

4834022390もりのてがみ (こどものとも傑作集)
片山 令子 片山 健
福音館書店 2006-11-01

by G-Tools


もみの木を飾る色とりどりの手紙。
この表紙を見て、最初はクリスマスの本かな?と思ったのだが、
そうではなかった。

寒い冬、外で遊べないひろこさんは友だちに手紙を書く。
りすに、とかげに、野うさぎに、ことり・・・、
手紙を受け取るのは、みんな人間ではない。
書いては、森の大きなもみのきにさげにいく。

この本を読みながら幼い頃の娘を思い出した。
娘も、気がつくと一人で黙々と絵を書いている子だった。
保育園に行く前は、母娘ともまだ友だちもいなかったから、
森の中の家で二人、けっこう孤独に暮らしていた。
娘がふと「〇〇ちゃん元気かなあ」と呟く〇〇ちゃんは、
近所に住む犬だったり、散歩途中に会うノラネコだったり、
目の端をかすめるリスだったり、サラサラ葉を鳴らす落葉松だったり、
林を吹き抜ける風だったりした。

八ヶ岳が真っ白に凍てつき、風がヒューヒュー泣いている今日、
窓際の棚の上に、この本を飾った。


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2008年02月12日

雪の音

3年生の読書の時間。
4月に詩に出てくる音の表現ということで、
谷川俊太郎さんの詩を取り上げた。


その時のことを思い出しながら、今日は
「雪の音」を表現してもらった。

取り上げた詩はこちら。

草野心平.jpg

草野心平さんの「ゆき」の「しん」の部分を自分なりの
音で表現する。

kusanoshinnpei.jpg

このプリントを配り、枡の中には、文字が一つでも二つでも三つでもいいが、
枡に入るのは、どれも同じ言葉。ひとつきりの言葉だ。

「せんせい、これ全部書くんですか?」
「そうよ。字の練習のつもりで心をこめて書いてね」

書いたら、一人ずつ声に出して発表した。
合計8人の雪の音。みんなちがっていた。

ゆきふりつもる.jpg

「ずんずん」「さららさらら」「ふわふわ」「ふさふさ」「ふわりふわり」
「さらさら」「さらりさらり」「しんしん」

次は「雪どけ」の音。

北原白秋.jpg

kitaharahakusyuu.jpg

今度は3種類の音を組み合わせて、リズミカルに雪どけの様子を
表現する。

ちょっと難しいかな?と思ったけれど、楽しい音がたくさん聞こえてきた。

屋根雪どけjpg.JPG

「シャリシャリ、シャリシャリ、
すうー、ポタン、とたんやね、
すうー、ポタン、音がする」

「つたつた、つたつた、
ぽとぽと、ザッ、とたんやね、
ぽとぽと、ザッ、音がする」

「とろとろ、とろとろ、
ぽちゃん、ぽたり、とたんやね、
ぽちゃん、ぽたり、音がする」

浮かんでくる雪どけの光景も様々。

音だけでこんなに素敵な詩ができるんだね!

雪どけ屋根.jpg
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2008年02月08日

選書のひみつ

同じ学校に通っている娘が、
「あのね、私がロアルド・ダールの中で一番好きなのは、
『ぼくのつくった魔法のくすり』なんだよ。
それで、〇〇ちゃんにも面白いからってすすめたの」という。
さすが司書の娘、感心、感心と思いつつ、
「へえ。で、〇〇ちゃんは読んだって?」と聞くと、
「わかんない。読んでないかもしれない」という返事。
「なんで?」
字が小さいから。
別の本の時も、中見て、あっ、字が小さいからムリだ、
って言ってたもん。
みんなの大きさで決めるんだよ」

そうなのかあ・・・。
考えてみると、人気が出た「マチルダと小さな大天才」「魔女がいっぱい」は、
同じ評論社でも、“評論社の児童図書館・文学の部屋”
という活字の大きなシリーズのものだった。

6年生ぐらいになると、今度は大きな字に抵抗があるようで、
「字、でかっ!」と言って敬遠しているのを見たことがある。

大人からすると、ちょっと考えられない選書の仕方ではあるが、
案外そんなものかもしれない、と思った。

そういえば本の大きさが決め手となった時期もあった。
20センチくらいの小さなサイズの絵本がブームになって、
こちらも、意識してそういったシリーズをそろえていた。
勿論人気が出たのは、サイズだけが理由ではないと思うが・・。

本や文字の大きさ以外に、人気シリーズというのも、
選書のきめての一つである。
「かいけつゾロリ」シリーズや「マジックツリーハウス」シリーズを見るとよくわかる。

そして、娘の学年のように、2、3人借りると、
連鎖反応的に人気が出るという現象もある。

今、それが一番顕著なのが、『学研まんがひみつシリーズ』。
このシリーズは特に購入しなくとも、出版社から寄贈されてくるので、ありがたい。
特に、「チョコレートのひみつ」や「宅配ピザのひみつ」
「ビスケットのひみつ」のように、食べ物関連のものは人気が高い。

この間、ある男の子から
「先生、『昆虫のひみつ』も買って下さい!」
とリクエストされた。
もう予算がないので、「うん。じゃ、来年度買うね」と答えた。
たまには、正規のルートで手にいれるか・・・。
いつも送ってもらって悪いし。

しかし、寄贈された本が一番人気というのは、私の選書に問題があるのかしら、
といささか複雑な思いである。


昆虫のひみつ (学研まんが ひみつシリーズ)
林 夏介
4051062635

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2008年02月06日

ロアルド・ダールの動物

来週3、4年生にするブックトーク。
テーマは動物で、ロアルド・ダールの本も2冊リストに加えることにした。

魔法のゆび—ロアルド・ダールコレクション (3)
ロアルド ダール Roald Dahl Quentin Blake
4566014126


すばらしき父さん狐—ロアルド・ダールコレクション (4)
ロアルド ダール Roald Dahl Quentin Blake
4566014134


ロアルド・ダールの本には動物が登場するものが多い。
この2冊は、今回のブックトークのテーマにぴったり!
そして、この小学校がある環境ともマッチしている。

かくいう我が家も2、3年前まで猟区であった。
裏の林から銃声が聞こえたり、
ニッカポッカにハンチングという、ハンタースタイルでバッチリ
決めたおじさんたちがポインター犬を連れて、
ウロウロしていたり・・。
おまけに猟が終わると猟犬をそのまま捨てていくので、
血統書付きの立派な野犬が近所を何頭もさまよっていた。
通学路だということで学校が県に働きかけてくれて、
禁猟区になったが、猟区の時は流れ弾が子どもや飼い犬に
当たらないか、きがきではなかった。


また今回、この2冊を紹介しようと思ったのは、
実は他にも理由がある。

図書室には「マチルダは小さな大天才」と「魔女がいっぱい」
をはじめ、ロアルド・ダールコレクションが何冊かあるのだが、
「マチルダ―」と「魔女が―」以外のコレクションの方は
さっぱり借り手がつかない状態だったのだ。
ところが、最近もっぱら読むのはマンガ!という我が娘が
ダールの本を借りてくるようになった。
どうやら、仲の良いお友だちが読んでいて「面白いよ」
と薦めてくれたのがきっかけらしい。
よし!この機会を逃す手はない!
一人二人と読み始めると、あっという間にクラス中に
広がるという現象が娘の学年にはあって、
それが、今度ブックトークをする対象学年なのだ。

ロアルド・ダールは本当に面白い。読まず嫌いなんて勿体ない!

今回もし時間があれば、「ダニーは世界チャンピオン」にも触れておきたいと思う。


あと「ねぶそくの牧師さん」もぜひ一度読み聞かせたいなあ・・・。


ねぶそくの牧師さん (児童図書館・文学の部屋)
ロアルド・ダール 久山 太市 クェンティン・ブレイク
4566010694




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2008年02月05日

書棚を整理していたら・・・

もう2月―。
そろそろ今年度の廃棄をしなければ、と思ってはいるものの・・。
寒い時期の廃棄作業はつらい。
一つには手が汚れるのでしょっちゅう洗いたくなるのだが、
図書室の洗面台は凍結防止のため4月まで水道が止められている。
もう一つは、本が冷え切っていて手にとると冷たい。
(子ども達はこんな冷たい本を、毎日せっせと借りにきてくれるのだ、と思うと、ありがたい。)

それでもちょっとやろうかな、と書棚に行くと、
あるある・・・全く読まれないまま冷え切っているシリーズ本たちがぞくぞくと。
様々な作家が執筆していて「こども〇〇シリーズ」「〇〇創作童話」
といったシリーズ名がついている。
大体全10巻〜20巻くらい。

殆どが私が来る前に購入されたものだが、私の知る限り子どもが借りているのを見たことがない。
だからなのか、やたらに綺麗で、購入年も平成4、5年と
比較的新しい(が、もう十五年前か)ものが多い。
書棚を逼迫しているとはいえ、こういう本をリサイクルという名目で捨てるわけにはいかないので、学級文庫に下ろすことにしている。

そんな中、おっ、これは!!と思うシリーズもある。
それが「フレーベル幼年どうわ文庫」20巻。
購入年は昭和63年で、背の部分のタイトルが日焼けして消えてしまい、マジックで上からなぞってある。
中が汚れているのもあるが、執筆陣が魅力的だから、廃棄できない。

この前もブックトークの本を探していて、その中の一冊を
読んでみた。

あのひの音だよおばあちゃん 新装版
佐野 洋子
457703476X


雪の夜、小さな家に暮らすおばあさんと一匹のねこ、
という設定に、あっとういまに物語に惹きこまれ、
読んでいる間中ずっとワクワクしつつ幸せで、
読み終わってからも、充実感が続く、こういう本には
なかなか出合えるものではない。

しかし、始まりは穏やかそうに見えて、
徐々に過激でぶっとんだ世界に巻き込まれていく。
雪道を自転車こいでやってくる、巨大な黒ブタを見た時は、
長新太さんの絵本に出てくるキャラクターを思いだした。

そして本を読みながら、私って若い時と好みが変わったのかしら・・・
と自分自身に照らし合わせてみたりできるところがまたすごい。

ごくふつうの平凡なおばあさんとねこの暮らし。
華やかなイベントもなければこれといった事件もない。
若い時ならすっかり退屈してしまう日常風景を
もしかしたら、これって私の憧れの生活かも・・・、
なんてウットリして見ている。
おまけにその退屈な生活に闖入してきた天才的なクロネコを
歓迎するどころか、なんとなくうっとおしいなあ、と思ってしまう。

あとがきには、ある天才ミュージシャンの話が語られている。

「私は自分が凡人であるのがしみじみ淋しくうれしいのである。
人のくらしはささやかなものである。そのささやかなものの中
にしか幸せはない」(あとがきより引用)

という言葉にう〜んと唸ってしまった。

こういう文章を読むと、自分の思いを物語に再構築できるのが作家なんだなあ、
とあらためて思う。

こんなすごいお話と絵を描いてしまう佐野洋子さんが凡人なんて、
超凡人の私からすると、ちょっと違うんじゃないの?なんて
思っちゃうけどね・・・。







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2008年02月04日

春をよぶ本

一昨日の深夜降りだした雪は、今朝30センチの深さにまで
積もった。
学校は2時間遅れ。
しかし職員は定時に出勤し、雪かきに精を出す。
やたら着込んでいるものだから、サウナスーツなみに汗をかいた。

昨日は、娘が大喜びでかまくらを作ったり、
雪のケーキを作ったり・・・。

yukiのケーキ.jpg

yuki花弁.jpg 雪かべんjpg.JPG 凍ったバラjpg.JPG

雪森.jpg

節分も終わって、今日は立春。
特別展示を「春をよぶ本」に変えた。
今年ほど、春が恋しく感じる年は今までなかった。

haru呼ぶ本.jpg

春yobuhonn.jpg

雪かきを終えて、子ども達が登校してくる頃になると、
暖かい日差しが差しはじめた。




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2008年02月01日

“動物”は難しい

ロングの休み時間を利用しての読書活動、
1・2年生のブックトークは昨日無事終わったが、
次は3・4年生が待っている。
再来週なので、時間的には余裕があるのだが、
その後5年生、6年生と続くため、
構成だけでも早めに作っておかなければならない。

3・4年生のテーマは「動物」にしようかなあ、
と漠然とは考えていた。
動物といってもいろいろあって、児童書の世界では
ファンタジーからドキュメントまでとにかくやたらに
動物が登場する。
人間より動物が出てくる本の方が多いくらいだ。

でも、3・4年生だからただカワイイ動物ではなくて、
少しは問題意識を混ぜ込みたいなあ、と考えて、
4年ほど前にやった「助け合う人と動物」の線で行くことにした。

まず「星空のシロ」の読み聞かせをする。

星空のシロ
井上 夕香
4337023011


有名な本なのでご存知の方も多いと思う。
病院の実験動物だった犬の話で、事実を基に書かれている。
この時の事件がマスコミに取り上げられたことから、
病院への抗議が殺到し、それが署名活動にまで発展して、
東京都では動物の実験機関への払い下げが廃止された、という。

4年前に書いたブックトークの構成原稿を読むと、
私はかなり強い口調で、こうした動物実験を責めている。
「私たちの国では、こうした野蛮な行いをしていることを知っておいてほしいと思います。」と最後を締めくくっている。

今回インターネットで「動物実験」のことを色々調べてみた。
動物実験に反対している団体のホームページを見ると、
その酷い実態が明らかになっていて、
う〜ん、やっぱり動物実験は非道な行為だ!と強く思うのだが、
一方で「日本実験動物協会」なるホームページもあって、
それを見ると、動物福祉という言葉も出てくる。
実験動物にも愛情を注いでいるのだ、という文脈もあるし、
そういう写真もある。

まあ、それぞれがそれぞれの立場と見解を持って作っているので、
事実が食い違っているように見えるのは仕方ないことだろう。
動物実験は動物側から観れば、非道な行いであることは
間違いない。
でも、例えば自分やその家族が病気で苦しんでいる時、
もし動物実験によってもたらされる薬でその苦しみが和らぐのだと
したら・・・・。
動物実験が酷いから、という理由で、治る可能性をあきらめられる
だろうか?
もちろんこれも、動物実験が真に有効なものかどうか、という
議論が前提にあるわけだけど、現在の医療はどうやらこれまでの
動物実験の上に成り立っているものらしいので、
それを無視するわけにはいかない。

大人になって、世の中に複雑な事情があることを知ると、
単純に白黒つけられる問題はきわめて少ないことに行き当たる。

この本も今回紹介しようか、と考えているのだが、

ぼくのクジラ
キャサリン スコウルズ Katherine Scholes 百々 佑利子
4580812824


これも、また最近ニュースになっている
日本の調査捕鯨に対する、外国の過激な保護団体の攻撃といった
事件に行き当たってしまう。
私個人としては、別に無理してクジラを食べたいとは思わないけど、
そういう考え方は浅はかなんだろうな。
クジラを食することは日本の文化みたいだし、それで生計を立てている人にとっては死活問題なわけだし、大体クジラだけ特別扱いというのはおかしいじゃないか・・・と様々な見解があって、
人の考えに流されやすい私などは、「ああ、もうわかんない」と投げ出したくなる。

こうなると、このテーマはやっぱりやめようかな?
というズルイ逃げが頭をもたげるが、
それでもやっぱりこのテーマに沿って本の紹介をしよう、と思う。

世の中にはこういう複雑な事情があって、
みんなはそんな世の中に出て行かなければならないんだよ。
自分なりに考えて、自分に出来る最良の道を選んで欲しいなあ、
という無責任な問いかけを、それでも子ども達にしてみたい、
と思っている。





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2008年01月31日

とろ〜り!とろけるおいしい本

今日は、1.2年生へのブックトーク。
昨年と同様、教室から一番近い理科室を会場にした。

テーマは「とろ〜り!とろけるおいしい本」

とろりとろけるjpg.JPG

先週選書したモノに何点か加えたリスト。

torokeruhonn.jpg

@「ぐりとぐら」「ぐりとぐらとすみれちゃん」
A「ばばばあちゃん」のシリーズ
B「バムとケロのにちようび」
C「11ぴきのねことあほうどり」
D「ぶうぶういうのはだあれ くまの子ウーフの絵本」
E「おしゃべりなたまごやき」
F「ひみつのフライパン 王さまシリーズ」
G「なまずの駄菓子屋」
H「ヘンゼルとグレーテル」
I「ゼラルダと人喰い鬼」
J「オオカミと石のスープ」
K「ちびくろ・さんぼ」
L「ぶたのチェリーのおはなし」
M「ネコが手をかすレストラン」
N「ねずみの福引 ねこじゃらしの野原」
O「おまたせクッキー」

よく知っている本もたくさんあったようだが、子ども達は
楽しんで聞いてくれた。
最後に「おまたせクッキー」を読み聞かせた。
クッキーを食べようとすると次々にお客様が現れ、
食べる分が減っていくという展開に、
「ああ、まただ」「もうないよ」と悲鳴があがった。

おまたせクッキー
パット ハッチンス 乾 侑美子
4032024006


“おいしい本たち”を側に置いていたここ何日か
お腹が空いてついつい食べすぎてしまった私。
今日からは減量しなくっちゃ!

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2008年01月29日

[ 「あいうえおっとせい」で、のーぷろぶれむ

雪が降っている。
天気予報が深夜3時頃から降り始める、と言うので、
戦々恐々としていたのに、朝起きたら殆ど積もってなかった。
みんな口を合わせて「なーんだ、良かったね」と言っていたら、
それが気に食わなかったのか、今頃になって降っている。
もくもくもくもく・・・黙々と降っている。
天気予報の分まで、降っている感じがする。
今までさぼってた分を取りもどす勢いで降っている。

しかし、冬ってどうしてこんなに眠いのか。
身体が冬眠したがっているのだろう。

目を覚ますために、言葉あそびしましょう!
ということで、3年生の読書の時間は先週に引き続き
言葉遊びにした。

今日はこれ。

あいうえおっとせい
谷川 俊太郎 白根 美代子
4378002019


たとえば、「あいうえお」の段は、

 あさ
 いすの
 うえで
 えらそうに
 おっとせい

なのだが、
「あ」「い」「う」「え」「お」に続く部分を隠し、
言葉を考えさせる。

「あ」の段から「た」の段までは、みんなでワイワイやりながら
考えて、「な」の段と「ば」の段は紙を配って一人で考えてもらうことにした。

「な」の段は、ねこがキッチンの流し台に載っている絵だ。

ながしのねこ.jpg

ながしに
にんじん
ぬすんだ
ねこが
のってる

「あ〜、なんだ」と思うけれど、いざ自分で考えようとすると
なかなか出てこない。
私が考えたのは、

ながしめで(流し目で)
にらむねこ(睨む猫)
ぬいたにんじん(抜いた人参)
ねがまだついてるけど(根がまだついてるけど)
のーぷろぶれむ(No Ploblem)

今までにも何度か授業でやったことがあるのだが、
シンプルな作品よりも、そこからどんどんイメージが広がる
作品方の方が面白いと思う。

たとえば、こんなの。

なかのよいねこにあげるため(仲の良いネコにあげるため)
にんじんをじぶんのはたけから(人参を自分の畑から)
ぬいて(抜いて)
ねこは(ネコは)
のはらまでいくじゅんびをした(野原まで行く準備をした)

描かれている絵と離れているように思われるかもしれないが、
そうではない。
このネコは自分の畑から抜いてきた人参を
キッチンで洗った直後なのだ。
仲の良いネコにあげるために。
う〜ん、うつくしい!!!
野原で戯れる二匹の姿が目に浮かぶ。

ちなみにこれは担任の先生の作品。

なにたべよう(何食べよう)
にんじんは(人参は)
ぬめぬめして気持ち悪い
ねっころがって(寝ころがって)
のんじゃおう(呑んじゃおう)

う〜ん、ここまで来るとちょっと怖い!

そうはいっても、「なにぬねの」はなかなか難しかったようで、
意味不明の作品もたくさん出た。

たとえば

なっとうと
にんじんをあわせて
ぬるぬるした
ねこが
のっている

「ばびぶべぼ」の方がまだ作りやすかったようだ。

ばかでびじんなjpg.JPG

ばかで
びじんな
ぶた
べそかいて
ぼんやり

私が考えたのは、

ばーみやんで(バーミヤンで)
びーるたのんだ(ビール頼んだ)
ぶたが
べろかんで(舌かんで)
ぼろぼろないている

しかし「ばびぶべぼ」は、なぜか下品に陥りやすい。
「ばばあ」とか「びんぼう」とか「ぼったくる」
といった言葉が出やすいからだろうか?
面白かったのは「ばびーんとびっくりしたぶた」とか、
「びりびりはんかちをやぶいて」とかいう言葉が入っている作品。

ちなみにさっきの先生だが、

ばなながすきな(バナナがすきな)
びじんな(美人な)
ぶたが
べらんだにすわって(ベランダに座って)
ぼんかれーをたべている(ボンカレーを食べている)

お見事!
この涙はカレーが辛すぎたせいか!

まあ、結果はともかく、この授業大ウケ!でした。

言葉遊びすると、心が軽くなりますね!







  

 

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2008年01月28日

鬼びいき

節分が近いので、鬼の本を展示した。

onitennji.jpg

23setsubunn.jpg

大学の卒論が「上田秋成の鬼」の研究だったからか、
もしくは、坂口安吾の「青鬼の褌を洗う女」に憧れているからか
私は鬼びいきである。

鬼といってもいろいろいるが、できれば、虎の褌をきりりとしめた
古風な鬼が良い。
つのは、1本より2本が好みである。

最近優しい鬼が流行っている。
「ないたあかおに」とか「島ひきおに」とか、話としてはよくできていると思うけれど、
やはり鬼は昔ながらの野蛮で非道なのがいいと思う。
大体、そうじゃないと、節分が盛り上がらない。

それで、2年生の読書の時間にはスタンダードタイプで行くことにした。「ももたろう」である。


読んだのはこの本。

ももたろう
松谷 みよ子 瀬川 康男
4577025493


「ももたろう」にも色々あるが、これは、絵も綺麗だし、
ももたろうが鬼が島へ行くまでのエピソードも丁寧に書かれていて、
ももたろうのキャラクターがよくわかって、いいと思った。

鬼が島の鬼をやっつけた英雄なのだが、この本に描かれているのは、
どちらかというと正義の味方というより、ものぐさな天才というイメージ。
食っちゃ寝ばかりで、てんで働かないと思っていたら、
ある日むっくり起き上がり、唐突に
「鬼退治に行くから、団子を作れ」と言う。
その言い草も横柄で、お話を聞いていた2年生の男の子が
思わず「えらそうに!」呟くくらいである。
でも、そういう変人ぶりがいいのであって、
こんな奴なら、鬼も退治するだろう、納得する。

誰もが知っている「ももたろう」だが、子ども達は思いのほか
楽しんで聞いていた。

読み終わって、ああ、ももたろうこそ、鬼のようだ、
と思ったのであった。
posted by Helenaヘレナ at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書室 本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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